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米国ウォールストリートジャーナル誌が日本のミスを指摘。そう言われてもね…

アメリカの雑誌が、日本の原発に「非常用復水器」と言う電力不要の冷却システムを導入していれば、福島第1原発の事故は防げたと報じているらしいと産経新聞に掲載されたそうだ。(ややこしい)

以下、ネットから引っ張ってきた産経の記事。

【ワシントン=古森義久】米紙ウォールストリート・ジャーナルは23日、福島第1原子力発電所の事故は別種の原子炉冷却装置を採用していれば、被害を減らせる可能性があったと報道した。記事は東京電力も当局もその設備の効用を知りながら排除した、としている。

 東京発の記事は「日本は原子力の弱点への警告を無視した」という見出しで、福島第1原発の「電力に頼る原子炉冷却装置」が停電のために機能を停止し、被害を広げたことを伝えたうえで、実は電力を必要としない「非常用復水器」という別種の冷却装置があったが日本側はあえて採用しなかったと報じた。

 非常用復水器は原子炉が隔離された際、外部電源がなくても原子炉内の蒸気を凝縮し、その凝縮水を原子炉圧力容器へと戻して冷却する機能を持つ。

 記事は元東芝の原子炉設計者で現東大公共政策大学院特任教授の指摘として、日本の原子力安全委員会などの規制当局はこの非常用復水器を重視せず、既存の電力依存の冷却装置の使用継続を認めてきた、と問題提起した。東京電力も福島第1原発の冷却装置を非常用復水器に変更することが可能だったにもかかわらず、その措置は取らなかったという。

 もっとも、福島第1原発の6基の原子炉のうち1基だけは非常用復水器が使われ、地震直後は機能したがその後停止した。記事は「他の5基より旧式で小型の同原子炉は内部の熱の急上昇で復水器の機能が壊されたようだ」という専門家の見解を紹介している。

以上、引用終わり。

そもそも、2次冷却系に海水を用いる軽水炉は、必然的に海浜立地と成らざるを得ず、地震国の日本にとっては地震対策に加え津波対策も考えなければならないという厄介な弱点を抱えていた。その上、一次冷却系に軽水を使い2次系に海水を使う軽水炉は、冷却材にガス(炭酸ガスが主流)を使うガス炉に比べ構造が複雑かつ重く、地震の震動に対して構造的に脆弱な部分がある。日本の原発関係者はこの難題に取り組んで、こと耐震性に関しては世界一の安全性を誇る原子炉を完成させた。今回被災した福島第1原発も、核分裂自体は緊急装置が働いて直ちに制御棒が下りて緊急停止している。本来ならそこで「めでたしめでたし」となるはずだったが、直後に襲った津波に足元をすくわれてしまった!津波対策で作った防波堤より潮位のほうが高かったのである。そのため補助電源が不調をきたし、現在に至っている。

なるほど、米誌が指摘するように電源無しでも機能する冷却システムが設置され、それが期待通りの性能を発揮すれば、今日の事態は防げたかもしれない。しかし、もともと地震国日本に不向きな軽水炉を押しつけてきたのはアメリカじゃないか!ガス炉より軽水炉のほうがプルトニュウムを取り出しにくいという理由で。その辺の事情をすっ飛ばして、訳知り顔で「日本のミス」を指摘されても素直に拝聴できないな。正直、アメリカにだけは言われたくないよ

軽水炉が日本に不向きな事が、今回の件ではっきりと国民に理解されたと思う。今後新設される原子炉は、ガス炉かビル=ゲイツ氏が御執心とか聞く噂の第4世代型原子炉にすべきだろう。ただし、第4世代型はまだ実用段階ではないと聞く。となると、当分の選択肢はガス炉か。

もし、従来の軽水炉技術を生かし、かつ地震にも津波にも耐える発電設備をつくるなら、「発電用原子力潜水艦」でも造って沖合の海中に懸吊させ、そこからケーブルを陸まで引けばいい。地震や津波はもちろん、台風にも強いぞ!ついでに原子力潜水艦保有の道も開けるし、一石二鳥だ。ヤケクソじみたシステムだが、軽水炉が生き残る道は海上設置か海中設置ぐらいしかないだろう。私の記憶が確かなら、軽水炉はもともとアメリカでリッコーバー提督が原潜用に開発した技術だから海とは相性がいいんだよね

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