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原発停止はちっとも安全材料にならない。本気で東海地震に備えるなら、津波対策の方が急務!

東京電力の原子力発電所は、地震発生時1機は点検中で、他の原子炉は直ちに緊急停止装置が働いて「停止」した。しかし、直後に襲った津波により補助電源装置が故障。非常用バッテリーで凌いだものの、電源復旧が間に合わず、冷却能力が低下。それが今日まで続く(そして、いつまで続くか分からない)重大事故につながったのである。

ここで重要なのは、原子炉自体は「停止」していても、使用済み燃料棒や炉心を冷やす冷却装置が動かなくなれば核燃料固有の崩壊熱に対処できなくなることである。返す返すも、事後の対応が後手後手に回ったことが悔やまれる。

もし、中部電力・浜岡原発を停止させても、炉心の冷却と使用済み燃料棒の管理に支障をきたせば、東京電力の原発と同種の事態を招く恐れがある。せめて、冷却中の使用済み燃料棒だけでも、地震や津波や台風と言った自然災害や、人為的ミスや核テロから安全な場所へ移送して、厳重に管理しない限り、ちっとも安全ではないのだ。

巨大な不幸の中で、唯一幸運なことに、現時点では直接放射線障害による死者は一人も出ていない。一方、ソ連のチェルノブイリ原発事故では、消火に当たった消防士多数がベータ線熱傷、及び全身へのガンマ線被曝を受け、28人が死亡。うち、17人が放射線が原因だったという(「お母さんのための放射線防護知識」高田純・著より)。東京電力の原子炉は、ソ連の原子炉よりは安全と言えよう。、一人も死者を出していないことは、評価されるべきだと思う。

しかし、震災直後に襲った津波は、東北地方から千葉県の旭市まで、万余の人命を飲み込み、海辺の町を幾つも壊滅させてしまった。どちらがより重大な事態か、言うまでもなかろう。

もし、東北大震災の教訓を、30年以内にマグニチュード8程度の地震が発生する確率が87パーセント言われる東海地震の対策に生かすなら、津波対策の徹底的な見直しこそ、急務であろう。既存の被害想定を、一から見直さなければなるまい。一旦津波に襲われれば、平地だと海岸線から内陸5キロぐらいまで、一気に浸透されてしまう。そうなるともう、なす術もない。特に甚大な被害が予想される地域からは、住民、家屋、工場、商業施設、鉄道・高速道等の重要インフラ、史跡、文化遺産等を、可及的速やかに内陸部へ移転させるか、静岡県と隣接県の全海岸線に、切れ目なく高さ30メートル以上の防潮堤を築くか、海上に消波用の浮体構造物(波力発電機も併設)を幾重にも敷設するか、なんらかの対策が求められる。無論、内陸部の家屋やビル、インフラ等の耐震性のチェックなど、他の対策も、おろそかに出来ない。一番困るのは、原発を止めただけで「政府はちゃんと対策を打ってます」といって、他の対策がおろそかになることだ。これではアリバイ作りにもならない。なにしろ原発止めても、それだけではちっとも安全ではないのだから。

管総理は、東京電力の原発で何が起こったのか、本当に理解してるのだろうか?全く学習能力がないとしか、言いようがない。一部の報道(例えば、「東京新聞」の昨日の社説)で、首相の停止要請を「評価」するなどとされていたが、報道機関の一部も学習能力がないらしい。なんとも嘆かわしいことである

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