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書評:『ノンフィクションの「巨人」佐野眞一が殺したジャーナリズム』(宝島社)

 例の「ハシシタ」(『週刊朝日』2012年10月26日号掲載)で、恐るべき差別主義と人権軽視を顕にした佐野眞一氏に関して、同時期に浮上した同氏の過去の著作に関する盗作・剽窃疑惑を追ったのが本書である。
 本書は「序論」、「第1部 パクリの真相」、「第2部 シンイチ 奴の本性」、「終論」の四部で構成されている。
 「序論」では、ノンフィクション作家であり、パクリ被害者の一人でもある溝口敦氏が、例の「ハシシタ」の件の顛末をまとめておられる。
 次の「第1部」では、パクリの実態が対照表になって示されている。佐野氏がパクリの常習者であることが、一目瞭然である。
 「第2部」では、何故氏がパクリに走ったのか、何故出版界は長年パクリ疑惑を放置していたのか考察されている。出版界の呆れた状況に、暗然とさせられる。
 「終論」は、「盗用・剽窃の罪と罰」と題して、弁護士さんが法的見地から論じておられる。
 一言でいえば、「積悪の報い」と言うことか。実に興味深い一冊であった。
 

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