書評:『家賃を2割下げる方法 家賃崩壊時代に大損しないために』(日向咲嗣:著、三五館)
「家賃は下がらない、むしろ上がるもの」という長年染み付いて常識化した思い込みが、今音を立てて崩壊している!黙って同じ額の家賃を払い続ける人は、みんなが一杯280円の牛丼を食べている中、一人で500円払って同じ牛丼を食ってるようなもの!
本書は家計の四大疾病として、生命保険、社会保険、住居費、教育費(子供のいる世帯)をあげている(13頁)。そのうち、最大の病が住居費であると指摘している。
しかし、その住居費が現在下がり出しているという。本書は住宅の供給過剰と人口減少及び2015年から本格化する世帯数の減少から住居費下落のメカニズムを解明し、実践的な住居費(家賃)を引き下げる方法を伝授してくれる。周辺の家賃相場の比較から始まって、大家との交渉法や調停の申立、損しない持家の収得法など、分かり易くて盛りだくさんな内容。本書のタイトルは「家賃を2割下げる」だが、作者がめざす究極のゴールは「住居費をいまの半額にすること」と鼻息が荒い!(28頁)
具体策として以下の3つの行動原理が上げられている(22頁)
①いま住んでる部屋の家賃の値下げを交渉してみる
②更新ごとに、家賃の安い部屋に引っ越すことを検討する
③借りるか、買うかにこだわらない
詳しい説明は本書を読んで頂きたいが、とにかく上記の行動原理に従って行動すれば、固定費を大幅に圧縮できるチャンスである。賃貸住居の居住者はもちろん、自宅(賃貸)や小規模な事務所等で開業してる個人事業者にとっても有益な内容である。
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