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嫡出子側は「絶望的」とコメント。嫡出でない子の相続をめぐる最高裁決定

 昨日最高裁大法廷で出た決定の骨子が今朝の東京新聞1面に掲載されていたので引用させていただく。
ー以下、引用
・家族の在り方に対する国民意識が多様化し、個人をより尊重すべきだとの考えが確立された
・婚外子の差別撤廃は各国で進み、国連は日本に繰り返し是正を勧告
・事情の変化を総合考慮すれば、婚外子の相続分を嫡出子の半分とする民法の規定は2001年7月には違憲だった
・今回の決定は解決済みの相続に影響を及ぼさない
ー以上、引用終わり(太字強調は筆者による)
 決定は14人全員の一致による(一人欠けているのは、法務省民事局長経験者の寺田逸郎判事が決定に加わらなかったためであったと、同記事から知ることができた)。この規定に関しては、国民の間でも意見が分かれるのだが、反対意見無しとは驚いた。
 「2001年7月には違憲」とのことだが、それ以降に発生した相続に関して、今回の決定を盾に遺産分割協議等の「無効」を主張されたりしたら大変である。そこで「解決済みの相続に影響を及ぼさない」として、予防線を張っているのだが、果たしてそれで説得なり納得なりできるのだろうか?
 「個人をより尊重」というのは結構な話だが、無論妻子ある身で他所で妻以外の女性と関係を持ち、子供まで作る男の個人的事情が尊重されるわけでは決してない。
 それにしても、ただでさえ相続は揉めるのに、なぜわざわざ火種を増やすようなことをするのだろうか?理解出来ん。
 なお、同じ東京新聞の6面に3人の判事から出された「補足意見」が掲載されていたので、それらも引用させていただく。
ー以下、引用
【補足意見】
▷金築誠志裁判官 最高裁決定の効果は遡及するのが原則だが、法的安定性を害する時は後退させるべきだ。予測される混乱を回避するためになされたもので、違憲判断と密接に関連しており、単なる傍論ではない。
▷千葉勝美裁判官 決定が、違憲判断の拘束が及ぶ範囲を示したのは異例だ。現行の規定を前提に築き上げられた法的安定性を損なう事態が生じるのを避けるための措置で、法令を違憲無効と判断する際には必要不可欠というべきだ。
▷岡部喜代子裁判官 夫婦と嫡出子という婚姻共同体の保護には十分理由があるとしても、嫡出子を当然のように婚外子よりも優遇することの合理性は減少した。全体として法律婚を尊重する意識が浸透してるからといって、差別を設ける事は相当ではない。
ー以上、引用終わり(太字強調は筆者による)

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