戦闘中の軍同士の停戦交渉の様子が興味深い。『北海道を守った占守島の戦い』(上原卓著、祥伝社新書)
休暇中、上原卓氏の著書『北海道を守った占守島の戦い』を読んだ。本書は昭和20年8月18日に突如北千島の占守島を攻撃してきたソ連軍に対し、北千島防衛の任に就いていた帝国陸軍第91師団が猛然と反撃し、激闘の結果スターリンの道東占領の野望を打ち砕いた闘いの記録である。
占守島の戦いに関しては、第91師団隷下の戦車第11聯隊(士魂部隊。聯隊長:池田末男大佐)の奮戦ぶりが夙に有名だが、本書が興味深いのは戦闘継続中の日ソ両軍の停戦交渉の顛末が、実際軍使として敵味方の銃火を潜り抜けて交渉に赴いた長島厚氏(当時、大尉)への取材によって詳述されている点にある。読んで損の無い本である。
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