平和神話
「平和神話」と言う言葉。私なりに考えたその言葉の定義は、現在の日本の憲法(以下、現行憲法と表記)を平和憲法と崇め、平和憲法を守れば平和が守られるという言説です。「安全神話」に近い言葉と言えます。
なぜそのような言説が神話なのかと言えば、
1.戦争には相手(国)がある。
2.現行憲法は日本国の主権者たる日本国民、及び日本国民に選ばれた議員によって構成される議会(国会)、並びに議会により選出された総理大臣を首班とする内閣とその内閣を頂点とする日本国家の行政機構を縛るものであり、その効力は基本的には日本国の施政権が及ぶ範囲に限定される。
3.現行憲法は外国政府の為政者を縛ることは出来ない。その意思決定に何ら制約を加える事も掣肘することもできない。
という当たり前の事実が、完全に欠落しているからです。
現行憲法が外国の為政者に対していかに無力か、拉致問題を考えればすぐに理解できるでしょう。卑劣にも北によって拉致された同胞たちは、日本国民に約束された自由も人権も平和も奪われたままです。しかし、彼らの苦境に対し現行憲法は全く無力です。何故なら北は日本国の施政権の及ばないところであり、彼の国の為政者に対し現行憲法は何の影響も与えないからです。
さて、原発の「安全神話」は3年前の福島原発の事故で崩壊したとされます。平和神話はどうかというと、実は60年以上前に既に崩壊しています。昭和28年、朝鮮戦争の最中に韓国によって島根県の竹島が占領された時に。当時現行憲法はすでに存在していましたが、李承晩の蛮行を押しとどめる事は出来ませんでした。竹島占領を是とするその後の歴代韓国大統領に対しても同様です。
では、神話ではなく現実に日本の平和を守っているものは何でしょうか?それは軍事バランスです。具体的には、自衛隊と在日米軍の存在が、辛くも極東の軍事バランスを保っているおかげで、現在日本は平和なのです。それ以上でもそれ以下でもありません。とっくの昔に崩壊した平和神話に縋るのやめて、現実に目を向けて欲しいものです。
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