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『空母いぶき』を読んで考える。日本に空母は必要か?

Ibuki

(上記画像は、小学館のHPより、転載させていただきました。)

 今日発売になった『空母いぶき』1~2集(作:かわぐちかいじ、協力:惠谷洽、小学館ビッグコミックス)を買って読んだ。作者のかわぐちかいじ先生は、過去に架空の原子力潜水艦(独立戦闘国家やまと)が主役の『沈黙の艦隊』、最新鋭イージス護衛艦がタイムスリップして大東亜戦争に介入する『ジパング』を世に送り出している。今回は海上自衛隊初の空母(いぶき DDV-192)が主役である。内容は何というか衝撃的な展開である。これはあくまでマンガ、すなわち「絵空事」であるが、絶対現実化してほしくないものである。このまま、「マンガ」のままであってほしい。
 「空母いぶき」は、基本的な船型は「ひゅうが型護衛艦」と「いずも型護衛艦」(いずれもヘリコプター護衛艦DDH)の中間といったところ。外見上の特徴は、飛行甲板にスキージャンプ勾配がついていること。形式は英国のHMSインビンシブル・クラスに近い。艦首部全体をスキージャンプ勾配にしなかったのは、水面下のバルバス・バウに大型ソナーを搭載する関係で、干渉しないための配慮かもしれない。航空機用のエレベーターは、前後2基で、前部はインボード式、後部はデッキサイド式で「いずも」型に近い。固定武装は、自衛用のSea-RAM2基と20ミリCIWS(いわゆるバルカンファランクス)のみ。搭載機としてF-35Bを装備。詳しい排水量や他の搭載機の構成や機数など、細かいところはまだ不明。建造費は3000億円で、「いずも」の倍ぐらい。本艦とミサイル護衛艦「あたご」「ちょうかい」、汎用護衛艦「ゆうぎり」「せとぎり」、潜水艦「けんりゅう」、補給艦「おうみ」の7隻で、第5護衛隊群を構成する。また、作中の世界では、沖縄県の与那国島に陸上自衛隊の警備部隊である303沿岸監視隊が既に設置されている。
 細かい突っ込みどころは多々あるが、考えさせられる物語である。今後の展開に目が離せない。

日本に空母は必要か?

 確かに、空母はあれば便利だが、ランニングコストやパイロットの養成など、装備するにはハードルが高すぎる。特に、パイロットは発着艦という高度な技術が要請されるうえに、無理な着艦で体にガタが来るため、空軍パイロットより短命なのが悩みの種。現用のヘリコプター護衛艦に、グローバルホーク・クラスのUAVの運用能力を付与するぐらいが現実的かもしれない。
 それでもやはり空母が必要となると、どのような空母がふさわしいか?米国海軍が装備する、10万トンオーバーの原子力空母などは論外である。英国が建造する「クイーンエリザベス」(基準排水量45000トン)も、まだ大きすぎるきらいがある。現実的なところでは、「いずも」型の拡大改良型で、排水量はぎりぎり2万トンオーバーで全長は250メートル超、V/STOL機を15機前後、対潜ヘリ3機、掃海ヘリ1機およびオスプレイ改造AEW機を4機搭載。固定武装は「いずも」と同じか、20ミリCIWSを2基から3基に増やすぐらい。搭載機はF-35Bを搭載できればそれに越したことはないが、なにしろF35は開発が大幅に遅れてしまい、ようやく配備が始まりだしたばかり。当分は米国海兵隊や、英国などハリヤーユーザーへの供給が優先される。日本が購入を希望しても、取得できるのは相当先になりそうである。むしろ、用廃になる海兵隊のAV-8ハリアーⅡB+をまとめて購入し、日本向けに改修して使用したほうがいい。ハリアーは原型機の初飛行が昭和53年。かなりのロートルだが、機体は信頼性が高い。わが国ではF-4EJファントムⅡ(初飛行は昭和33年)を魔改造して、F4-EJファントム改として運用中である。ハリアーもアビオニクスを入れ替え、レーダーはAESA(アクティブ電子走査アレイ)に換装、国産対空ミサイルである99式空対空誘導弾(B)(AAM-4B)と04式空対空誘導弾(AAM-5)、空対艦ミサイルASM-3を搭載可能にする。そもそも、艦上機に、高度なステルス性や超音速巡行能力とかは、必ずしも必要ではない。最新のレーダーセンサーと新鋭対空ミサイルが運用可能なら、艦隊防空と軽攻撃に使用する機体として、まだ充分使える。「水上艦艇では不可能な高速機動ができるミサイル発射母機」と割り切るなら、ハリアーでいいんじゃなか。安いし。というか、F-35はなんか信用できない。

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