米国駆逐艦ラッセン、南シナ海へ!FONプログラム実行。
(※画像はUSSラッセン。ウィキペディアの記事から転載させていただきました)
以下は、時事通信の報道から引用。
【ワシントン時事】ロイター通信は、米海軍が南シナ海・南沙(英語名・スプラトリー)諸島の中国の人工島から12カイリ(約22キロ)以内に、現地時間の27日朝(日本時間同)にもイージス駆逐艦「ラッセン」を派遣する計画だと報じた。米国防当局者の話として伝えた。哨戒機P8Aがラッセンに同行する可能性が高い。以上、引用終わり。
ロイターによれば、海軍が駆逐艦を進入させるのは、滑走路建設が進んでいるスービ(渚碧)礁とミスチーフ(美済)礁。中国はスービ、ミスチーフを含め、南沙諸島に築いた人工島から12カイリ以内を「領海」だと主張しているとされる。
ただ、スービ、ミスチーフとも中国による埋め立て工事前は満潮時に水没する暗礁で、国際法上、領海は認められない。米政府は両礁の周辺は国際水・空域だと強調しており、軍艦派遣を通じ、中国の主張を認めないとの立場を内外に示す。P8Aに加え、哨戒機P3もラッセンに同行する可能性もある。
ロイターはまた、米軍は今回に限らず、艦船・航空機の人工島周辺への派遣を繰り返す方針だと伝えた。「南シナ海は固有の領土」(習近平国家主席)と唱える中国の反発は必至だ。
「海洋法に関する国際連合条約」(UNCLOS United Nations Convention on the Law of the Sea)は、その87条1項(a)および90条で、「公海の航行の自由」を規定している。
一方、第13条から本土から離れた「低潮高地」(自然に形成されて陸地であって、低潮時には水に囲まれた水面上にあるが、高潮時には水中に没するもの)は、領海の起点としては認められていない。シナが無法にも占拠・埋め立て中のスービ礁(Subi Reef)もミスチーフ礁(Mischif Reef)もシナ本土から離れすぎており、そこにいくら盛り土しても、領海とは主張できない。
米国は、FONプログラム(Freedom of Navigation Program)を実行すべく、駆逐艦ラッセン(USS Lassen DDG-82)を南シナ海へ派遣。ラッセンは、アーレイバーク級ミサイル駆逐艦の32番艦。就役は平成13年(2001)。就役14年のベテラン。搭載するイージスシステムは「ベースライン6」。P-8Aポセイドン哨戒機も同行する模様。同艦1隻だけでも、シナ海軍では対抗不能。下手に手を出せば返り討ち。満天下にシナ海軍の無力ぶりを示すのみ。それだけでも、中共の独裁体制を揺るがしかねない。
米国の動きに対し、王毅外相は「(米国は)軽軽なことは謹むように」とコメントしたそうだが、軽挙妄動を戒めるべきは、自国の張りぼて海軍のほうだろう。
(※画像はP-8哨戒機。ウィキペディアの記事から、転載させていただきました)
参考:「海洋法に関する国際連合条約」
公海の自由
第八十七条 公海は、沿岸国であるか内陸国であるかを問わず、すべての国に解放される。公海の自由は、この条約及び国際法の他の規則に定める条件に従って行使される。この公海の自由は、沿岸国及び内陸国のいずれについても、特に次のものが含まれる。
(a) 航行の自由
(b) 上空飛行の自由
((c)以下省略)
航行の権利
第九十条 いずれの国も、沿岸国であるか内陸国であるか問わず、自国を旗国とする船舶を公海において航行させる権利を有する。
(出典:「海事六法2012」 海文堂)
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