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後半部分は必見の価値あり!映画『海難1890』

 日本とトルコの合作映画『海難1890』を観てきた。明治23年9月16日に発生した、オスマントルコ帝国軍艦エルトゥールル号の遭難と、その95年後の昭和60年に起きたトルコ航空機によるテヘランからの邦人脱出を描いた映画である。
 前半の見どころは、三本マストの木造フリーゲートエルトゥールル号の操船の様子や、トルコ人乗組員の艦内での生活、明治時代の日本の漁村の風景や漁民の暮らしぶりなどである。片道11か月の航海中の苦闘や、嵐の海で必死に船を立て直そうと奮闘する乗組員。悲惨な事故を目の当たりにして、命がけの救出をする日本人の姿に感動する。もちろん、作劇上の要請で、あれこれ脚色されているのだが、日本人として、素直に喜び、誇りに思って良い歴史であると思う。欲を言えば、救出された乗組員たちが日本の軍艦に分乗してイスタンブールに帰還する様子まで見せて欲しかった。
 さて、問題は後半のテヘラン脱出なのだが、正直日本人として、顔から火が出るほど恥ずかしい思いがした。現実にテヘランに戦火が近づき、市内に砲撃まで行われるという緊迫した状況がリアルに再現されている。当時、あれほど状況が切迫していたとは気付かなかった!自らの不明を恥じるばかりである。その上、非常時に何の備えもなく、日航機も自衛隊機も飛べない中、他国の航空機をあてにせざるを得ないという情けなさ!どの国も、自国民救援のために飛行機を飛ばしているのに!そんな中で、まだ救援を求める自国民が多数いるにもかかわらず、外国人である日本人のために救難機を出してくれたトルコ政府及びトルコ航空関係者には、ただひたすら感謝するのみである。
 現在では、航空自衛隊が運用する政府専用機や、海上自衛隊の護衛艦が、邦人救出に出動できるように、自衛隊法の改正等の法整備や、自衛隊側の装備や訓練もできているのだが、当時は本当に危なかった!有事に対する備えが、余りにも欠けていた。あれからちょうど30年。多少は状況は改善されたものの、まだ非常時に対する備えは十分とは思えない。官民挙げて、更なる備えと、不時の覚悟が求められていると思う。

映画公式サイト→http://www.kainan1890.jp/

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