今日は何の日?「能登半島沖不審船事件で、初の海上警備行動発令」(平成11年3月24日)
平成11年に発生した「能登半島沖不審船事件」。この事件において、海上自衛隊初の「海上警備行動」(自衛隊法82条「海上における警備行動」)が発令された。
事件は同年3月21日22:00頃から不審な電波が日本海海上から発信され、23日に海上自衛隊P-3C哨戒機が不審な船舶2隻を発見した。
海上保安庁の巡視船と海上自衛隊の護衛艦が追跡。海上保安庁の巡視船から海上保安庁法第20条に基づく威嚇射撃を行うも停船せず、不審船は35ノットまで増速したため、巡視船は速力不足と燃料切れで追跡を断念。
海上保安庁では対応不能として、翌24日00:45に持ち回り閣議(当時は、小渕恵三内閣)で海上警備行動が承認され、00:50に防衛庁長官(当時:現防衛大臣)から海上自衛隊各部隊に対し、海上警備行動(海甲行警命第16号)が発令され、海保から海自へバトンタッチされた。
海上自衛隊は、護衛艦「はるな」(DDH-141)と「みょうこう」(DDG-175)が、それぞれ主砲(5インチ砲)による警告射撃を実施し、更にP-3C哨戒機による対潜爆弾の爆撃も行われたが不審船は停船せず。「みょうこう」では不審船への臨検も準備されたが実施されず、結局取り逃がしてしまった。
この事件を受け、海上保安庁は高速巡視船艇の整備を、海上自衛隊では米海軍特殊部隊シールズ(US Navy SEALs)及び英国海軍SBS(Special Boat Service)に範をとった、特別警備隊(SBU:Special Bording Unit)を平成13年3月に創設している。
(※画像は護衛艦「みょうこう」。海上自衛隊公式サイトより、転載させていただきました。)
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