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混ぜるな危険。

 金正男氏暗殺事件で、凶器と見られるVXガスに関する新ニュース。どうやら、QL(イソプロピルアミノエチルメチル亜ホスホン酸エステル C11H26NO2P)と呼ばれる有機リン酸化合物が用いられたのではないかと言うのだ。
 このQLはVXの前駆物質で、これに硫黄化合物を加えるとVXになるのだという。QLそれ自体は毒性は低いが、化学兵器禁止条約にリストアップされている危険物質である。
 化学兵器や危険な化学物質を貯蔵する際、比較的毒性の低い物質に分けた状態で保存するのは珍しくない。
 考えられるストーリーとしては、実行犯とされる女性二人に別々にQLと何らかの硫黄化合物を手につけさせて正男氏の顔に塗り付け、正男氏の顔面上でVXを生成させたか、左右の手に別々にQLと硫黄化合物を塗布し、確実を期して二人に襲わせたのかもしれない。VXを直接手に塗って、実行犯が即死したら意味がない。二つの物質に分けて襲わせるのは、合理的だ。
 ただ、疑問もいくつかある。本当に顔に塗り付けただけで、上手くVXが生成されるのかどうか分からないのだ。実際、様々な配合や濃度の科学物質を使って、それが致死的な効果を発揮するか実験を重ねた上で、暗殺技術を練り上げたのだろう。なにしろ、人体実験の材料には事欠かないだろうから。悪魔の国だな。

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